台風のたまごとは正式な気象用語ではありませんが、今後台風になる可能性が高い熱帯低気圧を指す言葉です。
2025年の台風シーズンが本格化する中、台風のたまごの情報をいち早く知ることは防災面でとても重要です。
この記事では、米軍や気象庁の天気図、ヨーロッパ中期予報センターなど各国シミュレーションデータを元に、リアルタイムで最新の台風たまごの進路予想、状況を調査してご紹介します。
台風たまご2025確認方法・各国シミュレーション比較表
台風のたまごの発生や進路予想に使用する各国シミュレーションを表にしました。
一番早いのが米軍ですが、更新頻度は6時間ごととなります。
10日先の高精度な数値が出せるのがECMWF(ヨーロッパ)の予想となりますが、サイトが少し重いので、その予報を利用したwindyのヨーロッパモードで確認する方が見やすいです。
また、気象庁の台風予報は日本近海へ接近してからの進路や風速などのスケールの精度が高いです。
台風のたまごを見つけるには・・・①米軍の予報➡②windy
台風が日本近海へ接近してからは・・・気象庁の予報を優先して確認されることをおすすめします。
機関名 | 特徴 | 更新頻度 | 対象地域 | 備考 |
---|---|---|---|---|
気象庁(JMA) | 日本近海の詳細な予報 | 3時間ごと(接近時は1時間ごと) | 日本周辺 | 日本語対応 |
米軍(JTWC) | 広域の早期予報に強み | 6時間ごと | 北西太平洋など | 英語表記、UTC時間 |
ECMWF | 長期予報に定評あり | 12時間ごと | 世界全域 | 高精度な数値予報 |
Windy | 視覚的な天気情報提供 | リアルタイム | 世界全域 | 多機能な可視化ツール |
台風たまご2025JTWC(米軍)による現在地と最新進路予想

Joint Typhoon Warning Center(米軍合同台風警報センター)は、アメリカ海軍と空軍が共同で運営しており、熱帯低気圧の発生から台風への発達を監視してしています。
低気圧が台風になるまでを円の色で以下のように分類しています。
「High(赤)」 | 24時間以内に台風へ発達する見込みのある低気圧 |
「Medium(オレンジ)」 | 台風に発達する可能性があるものの24時間以上かかる見込みの低気圧 |
「Low(黄色)」 | 24時間以内に発達する見込みのない低気圧 |
「SUB TROPICAL(水色)」 | 台風と熱帯低気圧の間の亜熱帯低気圧 |
また、風速によって表記されるアルファベットが異なります。
⇓⇓⇓
TD 温帯性低気圧・熱帯低気圧(最大風速11m/s以上)
TS 台風(最大風速17m/s=34ノット以上)
TY 強い台風(最大風速32m/s以上)
STY スーパー台風(最大風速67m/s以上)
台風たまご情報に関して各国シミュレーションデータで一番情報が早いと言われていますが更新は6時間ごととなっています。
エリアは以下の3つです。
- ABPW ( ABbreviated Pacific West )西部北太平洋の略図
日本は「ABPW」のエリアになります。 - ABIO ( ABbreviated Indian Ocean )インド洋の略図
- CPHC( Central Paciffic Hurricane Center )中部太平洋ハリケーンセンター
基本的にそのエリアをまたぐ「越境台風(えっきょうたいふう・発達した熱帯低気圧が東経180度より東などの領域から北西太平洋または南シナ海の領域に移動して台風になったもの)」が発生する確率は非常に低いです。
※2023年8月12日、西経域から進んできたハリケーン・ドーラは日付変更線を超えて強い台風8号ドーラとして5年ぶりの越境台風となりました。
西部北太平洋地域(180度からマレー半島まで)
下記は西太平洋の重要な熱帯気象アドバイザリーを翻訳・要約したものです。
新たな情報が入り次第更新します。
発行者: 米国合同台風警報センター(JTWC)
発行日時(日本時間):8月1日21:30
対象期間(日本時間):8月1日21:30~8月2日21:30
熱帯低気圧:
(1) 台風9号(KROSA)
- 位置:北緯33.7度 東経141.3度
- (横須賀の約230km南東/124海里)
- 進行:北向き(時速約19km・10ノット)
- 最大風速:55ノット(約28.3m/s)/瞬間最大:70ノット(約36.0m/s)
熱帯擾乱:
(1)熱帯擾乱93W(INVEST 93W)
- 位置:北緯26.3度 東経135.1度
- (沖縄・嘉手納基地の約730km東/395海里)
- 様子:広がった雲域・中心付近に活発な発達雲
- 風速:南側で15~20ノット(8~10m/s)程度
- 発達環境:モンスーン流入で南側が強風・全体はまだまとまり弱い
- 発達に必要な要素(高い海水温・上層発散)は揃ってきているが、シア(風の傾き)はやや強め
- 数値モデル:今後24~36時間で北東進しながら発達見込み
- 発達可能性(24時間以内)=MEDIUM(中程度/要注意!)
亜熱帯システム:なし
JTWC(米軍)による進路予想
台風9号(Krosa)の進路予想です。
01/12Z・60KTS=8月1日21時・約30.8 m/s
02/00Z・60KTS=8月2日9時・約30.8 m/s

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台風たまご2025Windyによる進路予想
Windy(ウインディ)は、米軍やヨーロッパの情報を基に世界中のリアルタイムの気象データや台風の現在地を提供するチェコ発の人気のウェブサービスです。
雨、風、温度など天気に関するあらゆる情報が見られます。
Windyの「ハリケーントラッカー」による台風たまごの位置と進路予想
台風や熱帯低気圧が発生すると「ハリケーントラッカー(右上にあるメニューから選択)」で表示されます。


Windy(ヨーロッパモード)による低気圧の位置と進路予想
windyの画面では、右上にあるアイコンで「風」「雨・雲」「気温」と画面の切り替えができます。
①風の向き、強さ
②雨の様子
③海水温
熱帯から亜熱帯海域の暖かい海上(海面水温が26.5℃以上)で、台風が発生するといわれています。
水温が高く、予想が大変不安定なので大きさ・進路が大きく変わる可能性が高いです。
引き続き注視していきます。
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台風たまご2025ECMWF(欧州中期予報センター)による強さと現在地
EMCWF(欧州中期予報センター)は、予報サイトの中では、最も長い10日間までの予想天気図を確認できます。
一般のアクセスも可能で、世界一の数値予報精度と言われています。
色の濃さと渦(「L」という低気圧)で視覚的に台風を確認することができます。
スマホからECMWF(ヨーロッパの予想)を閲覧される際には、EMCWF Mean sea level pressure and 850 hPa wind speed を開いてください。


①スマホから見る場合は、赤く囲った箇所をタップして、エリアを選択します。
②Eastern Asia を選択します。
③Valid Timeを見たい日時に動かしてみてください。
その際には日本の時間から9時間を引いてください。
(例:9月7日15:00の天気図を見たい場合→Thu 07 Sep 2023 06 UTC(+78)に合わせる)

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台風たまご2025気象庁の天気図
日本の天気予報といえば、やはり気象庁の情報が基本です。
特に、台風が日本列島に接近した際の進路予測や到達時刻については、比較的信頼できる精度となっています。
ただし、日本から遠く離れたエリアにある段階や、予報期間が数日先になると、その精度はぐっと落ちる傾向があります。

- 日本の公式気象機関で、台風や低気圧の進路予想、降水量、風速などを詳しく確認できます。
- 最新の台風情報は「台風経路図」として提供され、信頼性が高いです。
日本近海に台風が入ってきた時点で強さや進路予想が表示されるので、気象庁の天気図を定期的にチェックすることで、台風の動きをリアルタイムで追跡することが可能です。
※日本のニュースでは日本近海に近づいてきた時点で気象庁が「台風〇号」と定義します。
アメリカ海軍のナンバリングとは、ずれが生じることがありますが、当ブログでは気象庁が「台風〇号」と報じた情報に準じてご紹介しています。

日本の各気象サービスによる天気図の解説(8月1日21:00時点)をまとめました。
2日は、台風9号が日本の東へ遠ざかるでしょう。九州から近畿は広く晴れる見込みです。東海も晴れますが、午後は局地的に雷雨や非常に激しい雨が降るでしょう。関東は台風による雨は、朝までにはやんで天気が回復する見込みです。東北は雲が多い天気となるでしょう。関東と東北では暴風に警戒し、午後は天気の急変に注意してください。北海道は所々で雨や雷雨があるでしょう。
(tenki.jp:https://tenki.jp/guide/chart/)
台風9号(クローサ)は八丈島の東にあって、北に進んでいます。1日(金)夜から2日(土)朝に関東の南東海上に達し、北東に進路を変える見通しです。上陸の可能性は低く、海上を進むとみられます。
台風になる前の熱帯低気圧を一つのアルファベットで示します。発生順とは関係なく、発生時に一つのアルファベットを割り振りますが、発達して最大風速が約17 m/s以上となり、台風となった時点で台風番号を付けます。
(ウェザーニュース:https://weathernews.jp/onebox/chart/?fm=header)
台風9号は北上を続けており、今夜遅くには房総半島の南東海上に進む見込みです。あす(土)朝にかけて、関東南部や東北南部太平洋側では風雨が強まる見込みです。海上では非常に強い風が吹き、大しけとなるでしょう。伊豆諸島から東北南部にかけて、沿岸ではうねりを伴う高波に警戒が必要です。[2025-08-01 16:30:44 更新]
(バイオウェザーニュース:https://www.bioweather.net/forecast/select_pref)
飛行機・新幹線のリアルタイム運行状況
リアルタイムの運行状況は以下のリンクからご確認ください。
10年保存できる備蓄水

台風たまご2025各地のライブカメラ
主に太平洋岸沿いの、台風が通りそうなルートのライブカメラのサイトをピックアップしました。
山形河川国道事務所(山形県)
湯沢河川国道事務所ライブカメラ
関東地方の河川のリアルタイム映像/河川部
道路ライブカメラ(名古屋国道事務所)
みちナビ石川(金沢河川国道事務所)
国道54号ライブカメラ(松江国道事務所)
国道42号ライブカメラ(紀南河川国道事務所)
四国地方整備局カメラ画像一覧
九州整備局管内事務所 道路ライブカメラ一覧
沖縄のライブカメラ
台風による停電情報
電力会社3社の停電情報は以下で見ることができます。
断水や避難に備えて

台風の神奈川県への影響
こちらの記事でまとめました。
台風の進路が気になる夏のイベントやレジャー。
神奈川の海水浴場・イベント開催可否情報はこちらでまとめています
まとめ
2025年の台風たまごについて各国シミュレーションを用いてご紹介しました。
今後の台風シーズンに備え、最新の気象情報をこまめにチェックして非常用品の準備を進めましょう。
常に最新の情報をチェックし、適切な防災対策や避難経路などの確認をしておくといいですね。
以下に参考にしたサイトをご紹介しますので、お役立ていただければ幸いです。
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